初心者がN5~N1レベルに到達するために必要な時間数は?(2020/8/17)

日本語センター

皆様、こんにちは!うだるような暑さが続きますね!
今回は、前回に引き続きJLPTについて取り上げたいと思います。

はじめに

日本語能力試験(JLPT)は外国人の方が受ける試験として有名ですね。
企業のご担当者様からよくN〇〇までどのくらい勉強すれば到達するものですか?というご質問を受けます。

日本人が英語を勉強する場合、小学校・中学校から勉強を始めることがほとんどなので、日本人の大人がアルファベットが書けないということはまずありえません。
しかし、外国人は社会人になってから、平仮名文字から勉強を始めるケースがほとんどです。
ですから、日本人がタイ語やアラビア語など共通点の少ない言語を勉強するイメージで考えなければなりません。

よく、分かりやすく日本の小学校や中学校の国語や英語と比較して説明してくれないか?
と言われるのですが、上記の理由のため、とても説明が難しいのです。

特定技能1号として入国するにはJLPTのN4レベル!!
一般的な企業や日本の大学に入るにはN2以上!!

などと、条件を口にするのは簡単です。
でも、なかなかそのレベル感や、どのくらい学習すればいいか?は、ピンとこないのが正直なところかと思います。

さて、日本で働くためのハードルとして一つの基準とされているJLPTですが、今回は各レベルの認定の目安や学習時間についてお話していきたいと思います。

■ JLPT(日本語能力試験)とは?

JLPTをよく知らない方に試験の概要をご説明します。
・日本語を母語としない人の日本語能力を測定・認定するための日本語試験(最大規模)。
・年2回、7月と12月に国内・海外で実施。
・試験結果は言語能力の測定以外に就職や昇給・昇格の判断材料としてもよく使われる。
・5段階のレベルに分けられ、3つの分野[①言語知識(文字・語彙・文法)、②読解、③聴解]の日本語力を測定している。
・試験は四択のマークシート式で、記述やスピーキングを測定する項目はない。

■ 認定の目安

JLPTの認定については、N3以外は旧日本語能力試験で漢字数、語彙数、学習時間の目安が公示されていました。
そのため、どの日本語教育機関でも概ね同じです。
N3は旧3級と旧2級の中間位と想定されているので、各学校でそれを基準に設定されています。

次に、分かりやすいようにN1~N5の認定の目安を表にまとめてみました。

漢字数・語彙数・学習時間の目安 到達目標
N1 漢字数 2,000 / 語彙数 10,000語
学習時間の目安 900時間~1200時間
幅広い場面で使用される日本語が理解できる。政治、経済、法律、国際問題など抽象度が高く複雑な文章を理解し、様々な分野のニュースや講義が理解できる。専門用語を使い発表・討議ができる。
N2 漢字数 1,000 / 語彙数 6,000語
学習時間の目安 600時間~800時間
日常的な場面で使われる自然に近いスピードのまとまりのある会話やニュースを理解することができる。新聞、平易な評論など論理的にやや複雑な文章を理解し、一般的な事柄について意見を述べることができる。
N3 漢字数 600 / 語彙数 3,000語
学習時間の目安 450時間~600時間
日常的な場面で使われる自然に近いスピードの会話を、ある程度理解することができる。日常的な話題について具体的に書かれた文章の読み書きができる。
N4 漢字数 300 / 語彙数 1,500語
学習時間の目安 300時間~400時間
基本的な日本語を理解することができる。基本語彙や漢字を使った身近な話題の文章を理解し、ゆっくりと話されれば日常的な会話を理解することができる。
N5 漢字数 300 / 語彙数 1,500語
学習時間の目安 300時間~400時間
基本的な日本語をある程度理解することができる。平仮名・カタカナ・基本的な漢字で書かれた定型文や表現を理解し、ゆっくり、はっきりと話されれば、平易な日本語を理解できる。

表を見ても、イメージが湧かない?? という方が多いかと思います。
身近な例で比較しながら、イメージができるようにご説明していきます。

■ 漢字数

日本の小学校6年間で習う漢字は約1,000字、中学校でさらに約1,000字です。
つまり、JLPTのN2は小学校までの漢字、N1は中学校までの漢字のイメージです。

日本人が何年もかけて習得したものを短期間で身に付けるわけですから、なかなかハードですね。
皆さんは、違う言語の文字を1000個、1・2年で覚えられますか?
ちなみに漢字は音読みと訓読みがあるとして、読み方は2パターン以上覚えなければなりません。
そのように考えると、非漢字圏の方が漢字を覚える苦労は並大抵ではないことが理解できるかと思います。

◇小学校で学習する漢字数【2020年】

第1学年(80字)
第2学年(160字)
第3学年(200字)
第4学年(202字)
第5学年(193字)
第6学年(191字)
合計 1026字

■ 語彙数

日本人にとって身近な中学英語で考えてみます。
2019年までの学習指導要領では、中学1年生で500語、中学2年生で400語、中学3年生で300語程度、3年間で1,200語程度になります。高校ではさらに1,800語程度です。

つまり、JLPTのN4で覚えなければならない語彙数は中学英語よりも多いということです。
N3は3,000語ですので、中学+高校の語彙数と同じぐらいのイメージになります。
このように考えると、N3って凄いと思いませんか?

■ 学習時間の目安

漢字数と語彙数のお話をして、大変だな・・・と思われたところで、やはり学習時間が気になってきますよね。では、次に学習時間のお話をいたします。
目安の学習時間は各教育機関のHPやパンフレットに記載されていることが多いのですが、大きな開きがあるのが現状です。
国内と海外では、海外の方が時間数が長く、また、1クラスの人数が多いほど長くなる傾向があります。
どのような条件下で授業が行われるのかを確認しないと一概には比較できないかもしれません。

ただし、300時間や1000時間などの学習時間となると、仕事と並行しながら学ぶのは難しく、日本語の学習が確保できる日本語学校や、現地の送り出し機関でないと実現が難しいボリュームであることは間違いありません。

■日本語センターの学習時間数

では、日本語センターの学習時間数はどうでしょうか。
日本語センターの標準カリキュラムを基に下記に表にしてみました。

一般的な日本語学校の学習時間 日本語センターの学習時間
中級N2 200時間 100時間
初中級N3 200時間 100時間
初級N4 400時間 150時間

※グループレッスン(6名まで)を想定

初級(N4)レベルで比較すると、一般的な学校の400時間に対して、150時間というのは、約半分で到達するということになりますので、驚異的なスピードですね!
うそでしょ!と思うかもしれませんが、日本語センターではこの学習時間を標準として実際の研修を行っています。

なぜ、このような時間数で実現できるのか、についてですが、日本語センターでは、語彙や漢字については課題(宿題)を与えて自学させているため、時間数にはカウントされません。(授業では細かく小テストを実施しています。)

なんだ・・・と思われるかもしれませんが、この点は費用削減を常に意識した企業研修においてはとても重要です!!
次に、重要な理由をご説明します。

■ 語彙は自学できる?

JLPTのN1やN2の語彙数や漢字数がとても多いことは、先にご説明した通りです。
しかし、N1やN2に合格していながら、コミュニケーションがとれない方や、文章を書くと助詞の間違いが多くて、日本語文が成り立たないような方が多くいらっしゃることも事実です。
また、ちょっとした会話はできても、スピーチのようにきちんと話さなければならない場面では、とたんに日本語が崩れてしまう方もとても多いのです。
「語彙(単語)」を「パズル」の「ピース」に例えると、たくさんピースを持っていながら、ピースの繋ぎ方が分からないために日本語にならないという方、つまり、「言葉の仕組み」が分かっていない方が多くいらっしゃるということです。
「言葉の仕組み」を理解することは、語学教育ではとても重要です。
日本語センターには、この「言葉の仕組みと使い方」を日本語で教えるメソッドがあります。

日本語を「木」に例えると、「幹と枝の付き方」は「日本語の仕組み」で、一枚一枚の「葉」は「言葉(単語)」のようなイメージになります。
最低限の「葉」を例示として示しながら、「幹や枝の付き方」を理解させていくので、語彙量が少なくても早い段階で「木」の根幹と全体像が理解できます。
全体像がつかめれば、もちろん習得スピードは上がります。

「葉(単語)」は教師から習わなくても、今や色々なツールで自学ができます。昔は単語帳を活用することもありましたが、今はスマートフォンのアプリなど便利なものがたくさんあります。
それに対し、「日本語の仕組み」は学習者にとって自学が難しく、さらに、ネイティブである日本人にとっても教えることが難しい部分です。

昔、私の恩師に日本語教師の養成講座で、「言葉の切り売りおばさんになるな!!」と何度も何度も言われました。
これは、言葉の切り売りは素人でもできるという意味で、私は今もかなりの名言だと思っています。

「日本語の仕組み」を母国語で教えるという方法をとっている教育機関も多いことでしょう。
しかし、皆様もご承知のとおり、知識を習得できても、日本語を聞いたり話したりできるかは全く別の問題です。
知識のインプットとアウトプットの練習を分けてしまうと、やはり一般的な学習時間のようにかなりの時間数を要してしまいます。

日本語センターの強みは、『日本語で』、「日本語の仕組み」を教えるという緻密なカリキュラムや指導法が徹底されている点にあります。
企業研修の場合、特にコストにシビアですから、効率的に日本語が習得できる方法として、日本語センターの教育をご選択いただいているのではないかと思います。

終わりに

現在日本語センターでは、オンラインレッスンを主に日本語研修をおこなっております。
ご予算が限られている中で、最大の効果を出すための日本語研修についてご提案させていただきますので、ぜひお気軽にお声がけいただければと存じます。


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